2025年公開の映画『鬼滅の刃 無限城編』は、圧倒的な人気を背景に多くの注目を集めています。
しかし、その人気を逆手にとるかのように、TikTokでは映画のフル動画や無断転載が次々と投稿され、再生数を稼いでいる現状があります。
本来、映画のフル動画を許可なくインターネットに投稿することは明確な著作権侵害に該当します。
それにもかかわらず、なぜ違法動画が放置され、摘発の手が及ばないのでしょうか。
この記事では、TikTok上で蔓延する違法アップロードの実態と、今後の摘発の可能性について詳しく解説します。
無限城編のフル動画がTikTokにアップされる背景
現在、TikTokでは『鬼滅の刃 無限城編』の本編を分割した形で投稿するアカウントが多数見られます。
これは短い尺の動画でも連続再生できるTikTokの仕組みを逆手に取った手法で、複数のパートに分けて映画全編をアップロードしているのです。
多くのユーザーは「無料で見られる」というお得感から、違法性を意識することなく視聴してしまう傾向があります。
一方で、投稿者の側も「アカウントが削除されてもすぐに作り直せばよい」と割り切っており、悪質なリピーターも存在しています。
中にはAIやボイスチェンジャーで声や音を改変することで、検知を逃れようとするケースまであるのが実情です。
なぜTikTok運営や著作権元が即時対応できないのか
こうした違法アップロードに対して、「なぜすぐに削除や摘発が行われないのか」という疑問を持つ人も多いでしょう。
TikTokの運営会社は、中国系のByteDanceですが、著作権ポリシーに則って通報があれば一定の対応をしています。
しかし、投稿数が膨大であること、また自動検知による取り締まりには限界があるため、いたちごっこのような状況になっているのです。
さらに、映画の製作委員会や配給会社は、まず一次利用者(劇場や公式配信)を守ることを優先するため、法的手続きは慎重かつ時間を要します。
一部では、違法アップロードの証拠収集と法的対応の準備が水面下で進められているとされ、急な摘発が発表される可能性もあります。
違法動画の視聴も罪になる可能性がある
視聴者側にも注意が必要です。
違法にアップロードされたコンテンツを視聴するだけでは、現在の日本の法律では直ちに刑事罰の対象にはなりません。
しかし、今後の法改正次第では視聴者側にも責任が問われる方向に動く可能性があります。
特に、違法コンテンツをダウンロードしたり、保存したりする行為は、現時点でも刑事罰や民事上の責任を問われる対象です。
また、TikTokでの「いいね」や「シェア」も、拡散の一助として機能してしまうため、倫理的責任は免れません。
エンタメの自由を守るためにも、個々人が「どこで・何を見ているのか」を見直すことが求められています。
摘発されるのはいつか、どんな形で進むのか
著作権侵害の取り締まりには、証拠の収集と手続きの正確さが求められます。
そのため、違法アップロードの通報から摘発までに時間がかかることが多いのが現実です。
実際に過去にはYouTubeやニコニコ動画に無断でアニメを投稿していたユーザーが、突然逮捕・書類送検された例もあります。
TikTokにおいても、今後同様の事例が現れる可能性は高く、特に「収益目的」で大量投稿しているアカウントは優先的にマークされるでしょう。
また、映画の配給終了や円盤化に合わせて、一斉摘発が行われるというケースも考えられます。
現在も著作権団体や関連企業が、弁護士やIT専門家と連携し、対策を進めているとされており、水面下での摘発準備が進んでいる状況です。

まとめ:ファンであるなら正規の視聴を
『鬼滅の刃 無限城編』のような大作アニメは、多くの人々の労力と情熱によって制作されています。
それを無断で転載し、不当に利益を得たり人気を集めたりする行為は、制作サイドにとって大きな損害であるだけでなく、ファンとしてのモラルにも反します。
TikTokで手軽に視聴できるからといって、違法動画を見ることは決して正当化されるものではありません。
映画を楽しむのであれば、劇場で、または公式配信サービスで、正規の手段で視聴することが、作品を支える最も誠実な方法です。
今後、摘発が進む中で、違法アップロードの抑止とともに、視聴者のリテラシーも問われる時代になっていくでしょう。


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