話題のドラマ『イカゲーム』シリーズ第3弾を最後まで視聴したものの、「なんとなくスッキリしない」「腑に落ちない感じが残る」といった感想を抱いた方も多いのではないでしょうか。前作までのテンポの良さや展開の鋭さに比べ、今作ではややトーンが変わり、視聴者の中に微妙な違和感を残した可能性があります。結末の描かれ方、キャラクターの行動の整合性、そしてシリーズ全体としてのメッセージ性の変化が、その“なんかモヤる”感覚につながっているようです。この記事では、そうした感情の正体を探りながら、他の視聴者の意見や作品の背景も交えて、共感と整理を試みていきます。
展開のスピード感がこれまでと異なる
『イカゲーム3』では、これまでのシリーズと比較して物語の進行がやや緩やかに感じられたという声が少なくありません。前作までは序盤からテンポよく進む緊迫感があり、次の展開を待ちきれないような引きが特徴でした。しかし今作では、登場人物の内面描写や人間関係の掘り下げに時間が割かれた分、緊張感やスリルがやや後退した印象を受けた方も多いのではないでしょうか。そのため、シリーズに期待されていたスピード感とのギャップが、モヤモヤ感につながった可能性があります。また、感情移入できるキャラクターが少なかったという点も、視聴体験の濃度を下げてしまった要因といえるかもしれません。
キャラクターの動機に共感しにくかった
今作では複数の新キャラクターが登場し、それぞれが独自の目的や背景を持って行動しますが、その中には視聴者が共感しにくい動機や判断を取る人物も見受けられました。前作のように「なぜこの人はこんな選択をしたのか」と感情の流れをたどることが難しく、唐突に見える展開や説明不足の行動が視聴者を置き去りにしてしまった印象があります。物語の核となる人物の内面描写が十分でなかったことで、「このキャラがこう動くのはおかしい」と感じた瞬間に、作品世界への没入感が薄れたという声も見られます。物語への没入が阻害されると、終盤の展開や結末にも「納得感」が生まれにくくなるのは自然な流れでしょう。
物語の結末に期待していたインパクトがなかった
『イカゲーム』シリーズはこれまで、視聴者の予想を裏切るどんでん返しや衝撃的なラストで話題を呼んできました。しかし『イカゲーム3』では、そのような圧倒的な“裏切り”や“インパクト”が弱く、期待していた展開と比べて平坦に感じられたという声が多く見られます。伏線の回収が中途半端だったり、急に話が収束してしまったりしたことで、視聴者の間には「このために見てきたの?」という疑問が生まれたのかもしれません。物語の収束が唐突だったり、次作への布石と思われる描写が明確でなかったりすると、最終話を見終えた直後の余韻が薄れてしまいます。それが「なんかモヤっとする」印象につながったと考えられます。
シーズン1・2との比較で評価が厳しくなった
過去のシーズンが非常に高評価だった作品ほど、新作に対する期待値も高くなります。『イカゲーム』もその例に漏れず、シーズン1・2が残した強烈なインパクトやメッセージ性があったからこそ、視聴者はシーズン3にも同様の衝撃や満足感を求めていたはずです。しかしながら、今作では「無理に広げた感がある」「テーマがブレた」「過去作ほどの衝撃がない」といった反応が多く、相対的に評価が厳しくなっている印象があります。シリーズものにありがちな“続編疲れ”や、物語の重複・薄まりも一因といえるでしょう。それでも一定の完成度は保たれていたため、評価が割れているのも納得です。

まとめ:共感する声が多く安心していい
『イカゲーム3』を見終わって「なんかスッキリしないな…」と感じたのは、決してあなただけではありません。SNSやレビューサイトでも同様の意見が多く見られ、そのモヤモヤは多くの視聴者が共有している感情といえます。物語の展開、キャラ設定、結末のインパクト、シリーズの期待値とのギャップ――これらが複雑に絡み合い、“違和感”や“消化不良感”として心に残ったのでしょう。とはいえ、作品としての完成度や見せ方には相変わらず魅力もあり、次作に向けた布石ととらえることもできます。自分だけがそう思っているわけではないと分かれば、その気持ちにも少し納得がいくはずです。


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