人気お笑いコンビ「ナイツ」のツッコミ担当として、また圧倒的な「言い間違いネタ」の構成力で知られる土屋伸之さん。多才な活動を続ける彼が、40代半ばにして「美大に合格した」というニュースは、多くのファンや受験生、そして学び直しを検討する社会人に大きな驚きと勇気を与えました。
しかし、一言に「美大」と言っても日本には数多くの芸術大学が存在します。土屋さんが実際にどこの大学の、どの学科に合格し、どのような背景で入学を決意したのか、その詳細は意外と知られていない部分も多いようです。
本記事では、プロのファクトチェッカーとして、ナイツ土屋伸之さんが合格した大学名とその具体的な専攻、合格に至るまでの経緯、そして彼の並々ならぬ「絵画への情熱」について、公表されている事実に基づき1500字以上のボリュームで網羅的に解説します。
結論から述べますと、ナイツの土屋伸之さんが合格し、現在在籍しているのは武蔵野美術大学です。通称「武蔵美(むさび)」として親しまれ、多摩美術大学と並び、日本の私立美術大学のトップクラスに君臨する名門校です。
ただし、一般的な現役高校生が受験する「通学課程」ではなく、通信教育課程を選択しての入学である点がポイントです。土屋さんは2023年の年末、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「ナイツ ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)の中で、武蔵野美術大学の通信教育課程に合格したことを公式に報告しました。
土屋さんが合格した具体的な学科は、造形学部 油絵学科(絵画コース)です。武蔵野美術大学の通信教育課程には、油絵学科のほかに日本画学科、デザイン情報学科、芸術文化学科などがありますが、土屋さんはその中でも最もオーソドックスかつ表現力の根幹を成す「油絵」を選択しました。
2024年4月の入学時点での学年は「1年次入学」ではなく、すでに大学を卒業していることから3年次編入学という形をとっています。これにより、一般教養科目の一部が免除され、より専門的な実技や専門講義に集中できる環境を整えています。
土屋さんはもともと、お笑い界屈指の「絵心」を持つ芸人として知られていました。特に彼が描く「馬の絵」はプロ級の腕前であり、その緻密さと躍動感はバラエティ番組などでも度々紹介されてきました。
土屋さんは競馬をこよなく愛しており、趣味として競走馬の絵を描き続けてきました。彼のスタイルは独特で、筆ペンなどを用いて馬の筋肉の付き方や毛並みを詳細に表現する「写実性」が特徴です。
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🛒 Amazon売れ筋ランキングをチェック2023年には、自身の初となる個展「ナイツ土屋伸之が描く、馬の世界」を開催するほどの熱を帯びていました。しかし、独学で描き続ける中で「基礎からしっかりと美術を学びたい」「油絵などの新しい技法を習得して表現の幅を広げたい」という探究心が芽生えたことが、美大受験の大きな動機となったようです。
売れっ子芸人として多忙な日々を送る土屋さんが、なぜあえて美大という過酷な道を選んだのでしょうか。そこには、「通信教育課程」という選択肢が大きく関係しています。
通信教育課程であれば、自宅での制作活動を中心に、スクーリング(対面授業)を組み合わせることで、仕事の合間を縫って学習を進めることが可能です。土屋さんは「死ぬまでにやりたいこと」の一つとして美大での学びを挙げており、漫才師としてのキャリアを止めることなく、アーティストとしての成長も両立させる道を選んだのです。
土屋さんはもともと高学歴芸人としても知られています。彼のこれまでの歩みを振り返ると、今回の美大合格がいかに大きな挑戦であるかが分かります。
土屋さんの出身大学は創価大学経済学部です。大学時代は落語研究会に所属し、そこで現在の相方である塙宣之さんの弟(はなわさんの実弟ではなく、塙宣之さん本人との縁)を通じて、お笑いの道へ進むきっかけを掴みました。
経済学部という、現在の芸術分野とは全く異なる学問を修めた後に、20年以上の時を経て芸術の門を叩いたことは、まさに「リカレント教育(学び直し)」の象徴的な事例と言えるでしょう。
「通信制だから簡単なのではないか」という誤解を持たれることもありますが、武蔵野美術大学の通信教育課程は、卒業するのが非常に難しいことで知られています。
通信制美大の多くは、入学試験において実技試験(デッサン等)が免除されるケースが多く、書類選考や課題作文が中心となります。土屋さんの場合も、これまでの実績や意欲を問う形式での入学であったと考えられます。
しかし、入学後に待ち受けているのは、通学課程と同等のクオリティを求められる膨大な課題です。特に油絵学科は、大きなキャンバスに向き合う時間を確保しなければならず、多忙なタレント業の傍らで課題をクリアしていくのは並大抵の努力では不可能です。
土屋さんは入学後、大学のキャンパスで行われるスクーリングにも参加していることを報告しています。若い学生や、自分と同じように社会人を経て芸術を志すクラスメイトと共に筆を握る経験は、漫才の舞台とは異なる刺激を彼に与えているようです。
ナイツの土屋伸之さんが合格したのは、武蔵野美術大学 通信教育課程 油絵学科です。
彼は単なる「絵が上手な芸人」という枠に留まらず、体系的な美術教育を受けることで、自身のアイデンティティである「馬の絵」をさらに進化させようとしています。45歳(2023年合格時)という年齢で新たな世界に飛び込み、学び続ける姿勢は、多くの人々に「何かを始めるのに遅すぎることはない」というメッセージを伝えています。
今後、武蔵美での学びを経て、土屋さんの描く作品がどのように変化していくのか、そして卒業制作ではどのような大作が披露されるのか。漫才師としての活躍と共に、一人の学生・表現者としての土屋伸之さんの動向から目が離せません。
現時点では詳細不明な部分(具体的な卒業予定年度や現在の進級状況など)については、今後の本人のラジオやSNSでの発信を待つ必要がありますが、彼が真摯にキャンバスに向き合っているという事実は、日本の芸能界における新たな「芸と術の融合」を予感させます。