2026年2月現在、国立大学の二次試験が終わり、私立大学の合格発表が出揃う時期となりました。受験生や保護者の方々にとって、最も悩ましい選択肢の一つが「芝浦工業大学とMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の理工学部、どちらに進学すべきか」という問題です。
かつては「ブランドのMARCH、実力の芝浦」と言われてきましたが、近年の大学入試改革や就職環境の変化、さらには2025年度から本格化した「ジョブ型採用」の普及により、その評価軸は大きく変化しています。本記事では、プロのファクトチェッカーの視点から、2026年現在の最新データに基づき、就職を軸とした両者の優劣を徹底比較します。
結論から述べると、「純粋なエンジニア職、研究職としての就職」を最優先するなら芝浦工業大学、「業界を問わない大手企業への切符」を重視するならMARCHという傾向が、2026年現在も続いています。
芝浦工業大学は、伝統的に「就職の芝浦」と称されるほど、産業界とのパイプが太いのが特徴です。特にトヨタ自動車、日立製作所、三菱電機、清水建設といった日本を代表するメーカーやゼネコンへの就職者数は、学生数に対する比率で言えばMARCHを凌駕することも珍しくありません。
2025年度卒業生のデータを見ても、主要400社への就職率は常に国内トップクラス(私大の中では早慶に次ぐ位置)を維持しています。特に2026年現在の採用現場では、デジタルツインやAI実装に強い人材が求められており、芝浦工大の「実学重視」のカリキュラムが企業から高く評価されています。
一方、MARCH(特に明治・中央・法政)の理工学部は、その総合大学としての「ブランド力」が最大の武器です。エンジニア職だけでなく、ITコンサル、金融、商社といった、理系の専門性を活かしつつも非製造業の大手企業を目指す場合、MARCHのネームバリューは非常に強力に作用します。
また、文系学生との交流も多いため、コミュニケーション能力や多角的な視点が養われやすく、プロジェクトマネジメント職や営業技術職での評価が高い傾向にあります。
2026年の就職戦線において無視できないのが、日本企業のジョブ型採用(職務定義型採用)への完全移行です。従来のポテンシャル採用(学歴重視)から、具体的に「何ができるか」を問う採用へとシフトしています。
この変化は、芝浦工業大学にとって大きな追い風となっています。芝浦工大は、研究室の設備が非常に充実しており、学生一人ひとりが実際に手を動かす機会が多いことで知られています。面接において「大学時代にどのような研究を行い、それが企業のどの課題を解決できるか」を具体的に語れる学生が多いため、実力主義の採用選考ではMARCHの学生を上回る結果を出すケースが増えています。
理系就職において重要なのが「教授推薦(機推)」です。芝浦工大は単科大学に近い特性から、特定の製造業企業との間に強固な信頼関係があり、MARCH以上に安定した推薦枠を確保している研究室が目立ちます。一方、MARCHは学内の競争率が高かったり、文系主導の就職支援体制だったりする場合があるため、理系特化の支援という点では芝浦に軍配が上がる場面があります。
「MARCH」と一括りにされがちですが、理工学部の実力や就職先には大学ごとに差があります。
豊洲キャンパスは非常に近代的で、周辺に大手企業のITセンターや研究施設が集まっているため、インターンシップへの参加が容易です。大宮キャンパスも広大な実験施設を有しており、「理系としての学びの環境」は私大屈指と言えます。
就職を考えた場合、どちらが良いかは「あなたが将来どうなりたいか」に直結します。
2026年現在、偏差値帯では芝浦工業大学とMARCH理工学部はほぼ並んでおり、企業側も両者を「同等の実力を持つ層」として扱っています。かつてのような「MARCHが格上」という風潮は、特に理系採用の世界では過去のものとなりました。
就職の「確実性」と「専門性」を求めるなら芝浦、就職の「幅」と「ブランド」を求めるならMARCH。
この基準で選べば、後悔することはないでしょう。どちらも素晴らしい大学であることに変わりはありません。合格通知を手にした皆さんは、自信を持って自分の進む道を選んでください。