2026年(令和8年)2月12日(木)に実施された神奈川県公立高校入試の本試験から1週間が経過しました。受験生の皆さん、そして保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。
2026年度の入試は、「思考力・判断力を問う問題のさらなる深化」と「読解量の増加」が顕著に現れた年となりました。大手学習塾(ステップ、臨海セミナー、湘南ゼミナール等)の速報データや、受験生の声を集約すると、昨年度(2025年度)と比較して全体の難易度はどのように変化したのでしょうか。
本記事では、プロのファクトチェッカーの視点から、最新の統計資料と各科目の設問構成に基づき、2026年度神奈川県公立高校入試の難易度を徹底解説します。
結論から申し上げますと、2026年度の神奈川県公立高校入試は、昨年度(2025年度)と比較して「全体的にやや難化」しました。特に数学と理科において、計算の複雑さや初見の実験データを読み解く問題が増加し、時間配分に苦しんだ受験生が多かったようです。
近年の神奈川県入試は、2024年度に内申点の重点化率や特色検査の運用に変更がありましたが、2026年度はその「新機軸」が完全に定着したフェーズにあります。単純な知識の暗記だけでは太刀打ちできない、共通テストを意識したような記述・選択問題が主流となっています。
| 科目 | 難易度変化 | 主な要因 |
|---|---|---|
| 英語 | 昨年並み | リスニングの難易度上昇、読解量は高止まり |
| 数学 | 難化 | 関数と図形の融合問題の複雑化、証明問題の記述 |
| 国語 | 昨年並み | 古文の設問がやや解きやすくなるも、記述の採点基準が厳格化 |
| 理科 | やや難化 | 物理・化学分野での計算過程を問う問題の増加 |
| 社会 | 昨年並み | 資料読解問題が中心。歴史・地理の複合問題が定着 |
2026年度入試で最も受験生を翻弄したのが数学です。大問3の平面図形、大問4の関数グラフ問題において、複数の条件を組み合わせて解く必要があり、正答に辿り着くまでのプロセスが長くなりました。
特に最後の大問(空間図形)では、展開図から立体を想起する高い空間把握能力が求められ、上位校受験生の間でも差がつくポイントとなりました。平均点は昨年度の50点台後半から、数点下がることが予想されます。
英語は、昨年度同様に長文読解のボリュームが非常に多いのが特徴です。2026年度は特に、環境問題やテクノロジーをテーマにした論説文の内容が専門的になり、単なる単語の置き換えでは解けない推論問題が含まれていました。
また、リスニングにおいても、ネイティブスピーカーの自然な速度に近い音声が採用され、情報を聞きながらメモを取る高度なスキルが必須となっています。全体的な難易度は昨年並みですが、低学力層と高学力層の二極化が進む傾向にあります。
理科は、2025年度に比べ計算問題の配点が増加しました。特に電流の問題や、化学反応における質量変化のグラフ作成など、数学的なアプローチが必要な設問が目立ちました。教科書に載っていない「初見の実験」をその場で理解させる構成は、近年の神奈川県の特徴ですが、2026年度はその傾向がより強まりました。
横浜翠嵐、湘南、柏陽といった学力向上進学重点校で実施される「特色検査」。2026年度の特色検査は、教科横断型の問題がさらに進化しました。数学的なロジックを使いながら、国語的な論理構成で回答する問題が多く、共通選抜(5教科)で高得点を取った受験生でも、ここで大きく差をつけられるケースが見受けられます。
特に今年度は、生成AIの活用に関する倫理や、データサイエンスをテーマにした問題が出題され、日頃からニュースや社会問題に関心を持っているかが問われました。
2026年2月18日現在の速報値に基づくと、全体の5教科平均点は285点〜295点前後に落ち着く可能性が高いと分析されています。昨年度が約300点(推計)であったことを考えると、5点〜10点程度のダウンとなります。
※上記はあくまで暫定的な予測であり、各塾の自己採点集計結果により変動します。2月27日の合格発表、および3月下旬の正式な得点開示を待つ必要があります。
試験が終わった今、受験生の皆さんに意識してほしいのは「感情の整理」と「次への準備」です。
神奈川県公立高校入試は、記述問題の採点基準が非常に細かいことで知られています。自己採点で低く見積もっていても、部分点が加算されて合格していたという例は毎年数多くあります。逆に、マークミスがないかを今さら心配しても結果は変わりません。
2026年度も、定員割れを起こした一部の高校や、私立併願辞退による欠員補充(二次募集)が行われる可能性があります。合格発表の2月27日まで、自身の受験票と募集要項を大切に保管しておきましょう。
特に難化した数学と、継続的な学習が必要な英語については、3月のうちに中学内容の復習を終えておくことを強く推奨します。神奈川の県立入試を突破した実力があれば、高校数学のスタートダッシュも十分に可能です。
2026年度の神奈川県公立高校入試は、「知識の量」よりも「知識の使い道」を問う姿勢が鮮明になった試験でした。昨年比での難化は、決して受験生を落とすための意地悪ではなく、これからの社会で必要とされる「データから課題を見つけ、論理的に解決する力」を測定するための変化と言えます。
結果がどうあれ、この過酷な入試に向けて努力してきたプロセスは、皆さんの将来において大きな財産となります。まずは心身を休め、新たなステージへの希望を膨らませてください。
※本記事の情報は2026年2月18日現在のものです。最新の公式発表については、神奈川県教育委員会の公式サイトをご確認ください。