メルカリを利用していると、商品の説明欄の冒頭に「コメント前に商品説明欄を最後までお読みください」や「プロフ必読」といった記載をよく目にします。これから購入しようとしている方や、出品を始めたばかりの方にとって、「これは従わなければならない公式なルールなのか?」という疑問を抱くのは当然のことです。
2026年現在、メルカリのプラットフォームはAIによる自動要約機能や取引の透明化がさらに進んでいますが、依然としてこの「マイルール」に関する議論は絶えません。プロのファクトチェッカーの視点から、最新の情報を踏まえて詳しく解説します。
1. 「コメント前に商品説明を」はマイルールに該当するのか?
結論:広義の「マイルール」に該当します
メルカリ公式が定めている取引の基本ルールは、「購入ボタンを押した人が優先される」というものです。したがって、出品者が独自に設けた「コメント前に〇〇してください」「プロフィールを読まない人とは取引しません」といった制約は、すべてマイルール(独自ルール)に該当します。
メルカリの利用規約およびガイドでは、マイルールについて以下のような見解を示しています(2026年2月時点)。
- 独自ルールの強制は推奨されない: メルカリは「最初に購入手続きを完了した販売者と購入者の間で取引が成立する」というシステムを維持しています。
- 取引の拒否に対する制限: 「説明文を読んでいないから」という理由だけでキャンセルを繰り返すと、出品者側にペナルティが科される可能性があります。
なぜ「マイルール」とされるのか
メルカリの公式システムには「コメントをしなければ購入できない」「説明文を読んだチェックを入れないと質問できない」といった機能は存在しません。あくまで出品者が個人の希望として記載している「お願い」に過ぎないため、システム上の強制力はないのです。
2. なぜ出品者は「最後まで読んで」と書くのか?
マイルールであるにもかかわらず、なぜ多くの出品者がこの一文を添えるのでしょうか。そこには、メルカリ特有のトラブル回避の背景があります。
2-1. 既読情報の確認(定型質問の防止)
最も多い理由は、「すでに説明文に書いてあることを質問される手間を省きたい」という点です。2026年現在、メルカリではAIによる質問自動生成機能が普及していますが、それでもなお「値下げできますか?」「いつ発送しますか?」といった、説明文を読めばわかる質問が絶えません。これらを防ぐための防衛策として機能しています。
2-2. 商品状態の誤認によるクレーム防止
中古品の場合、傷や汚れの詳細を末尾に記載していることがあります。購入者がそこを読み飛ばして「思っていたより汚かった」と評価を下げるケースを防ぐため、「最後まで読んで納得してからコメント・購入してほしい」という意図があります。
2-3. 購入者の質のフィルタリング
厳しいようですが、「短い説明文すら最後まで読めないユーザーは、受取評価が遅かったり、トラブルを起こしやすい」と考える出品者が一定数存在します。注意書きを守れるかどうかを、スムーズな取引ができるかどうかのリトマス試験紙にしているのです。
3. 2026年現在のメルカリ環境と「マイルール」の是非
2026年のメルカリでは、ユーザー体験を最適化するためにUIが進化しています。特に以下のポイントが、マイルールのあり方に影響を与えています。
AIによる「商品説明の自動要約」の普及
現在、メルカリのアプリでは長い商品説明をAIが3行程度に要約して表示する機能が標準化されています。そのため、「末尾に書いた重要な注意書き」が要約から漏れてしまうという事態が発生しています。これにより、「最後までお読みください」と書いても、物理的に読まれないリスクが高まっています。
「マイルール」への厳格な対応
メルカリ事務局は、取引の円滑化を妨げる過度なマイルール(例:コメントなし購入を理由とした取引キャンセル)に対して、出品者のアカウント評価を下げるアルゴリズムを強化しています。以前よりも「マイルール」を押し通すことが難しくなっているのが現状です。
4. 出品者が嫌われないための「伝え方」の工夫
「最後まで読んでほしい」という願いは正当ですが、書き方次第では「攻撃的な出品者」だと思われ、売れ行きが落ちてしまいます。プロのライターが推奨する、好印象を与える書き方は以下の通りです。
- 【×】ダメな例:「コメント前に説明欄を最後までお読みください。読まない人には返信しません。即購入禁止。」(威圧的で、規約違反の可能性あり)
- 【〇】良い例:「トラブル防止のため、お手数ですが商品説明とプロフィールを最後までご確認いただけますと幸いです。ご不明点はお気軽にコメントください。」(丁寧な表現で、協力をお願いするスタンス)
ポイント: 「~してください」という命令形ではなく、「~いただけますと助かります」という依頼形にすることで、購入者の心理的ハードルを下げることができます。
5. 購入者はどう対応すべきか?
もし、欲しい商品の説明欄に「最後まで読んでください」とあった場合、どう振る舞うのが正解でしょうか。
- 指示通り最後まで読む: 当たり前のことですが、トラブルを避けるために一読しましょう。特に2026年のUIでは「もっと見る」を押さないと全文表示されないため注意が必要です。
- 読んだことをアピールしてコメントする: 「商品説明欄、拝見いたしました。その上で質問なのですが…」と書き出すだけで、出品者の信頼を勝ち取ることができます。
- 無理に従わなくても購入自体は可能: 規約上、即購入が禁止されている商品でも、購入ボタンを押せば取引は成立します。ただし、その後の関係が悪くなる可能性があるため、円満な取引を望むなら従っておくのが無難です。
まとめ:マイルールだが「マナー」として捉えるのが賢明
「コメント前に商品説明欄を最後までお読みください」という一文は、システム上の強制力を持たない「マイルール」です。しかし、出品者側からすれば、安全でスムーズな取引を願うがゆえの自衛策である場合がほとんどです。
2026年のメルカリは、AIの進化によって情報が簡略化される傾向にありますが、だからこそ「丁寧な確認」という人間同士のマナーが、良い評価(おひさまマーク)を維持するための鍵となります。
出品者は威圧感を抑えた表現を心がけ、購入者は相手の願いを尊重する。この相互理解こそが、メルカリで楽しくお得に活動する最短ルートと言えるでしょう。



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