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2026ミラノ・コルティナ五輪|なぜフィギュアスケートが開会式前から始まったのか?日程の秘密と背景を徹底解説

本日、2026年2月8日。イタリアのミラノおよびコルティナ・ダンペッツォで開催されている第25回冬季オリンピック競技大会は、一昨日の2月6日に華々しい開会式を終え、本格的な熱戦が続いています。

しかし、フィギュアスケートの熱心なファンの皆様ならお気づきの通り、今回のミラノ・コルティナ五輪でも、2月6日の開会式に先駆けて、2月5日からフィギュアスケートの競技がスタートしていました。「なぜ開会式が始まる前に競技をやってしまうのか?」「開会式が本当のスタートではないのか?」という疑問を抱く方も多いでしょう。

プロのファクトチェッカーとして、今回のスケジューリングの裏側にある「フィギュアスケート団体戦」の存在や、放送権、選手のコンディション調整といった多角的な理由を徹底的に解説します。

1. 2026年ミラノ・コルティナ大会のフィギュア日程をおさらい

まず、今回の大会スケジュールを正確に確認しましょう。今回の五輪では、以下の日程でフィギュアスケート競技が組まれています。

  • 2月5日:フィギュアスケート 団体戦(男子ショートプログラム、ペアショートプログラム)
  • 2月6日:開会式(ミラノ・サン・シーロ・スタジアム)
  • 2月7日:フィギュアスケート 団体戦(女子ショートプログラム、アイスダンス リズムダンス)
  • 2月8日(本日):フィギュアスケート 団体戦(決勝・メダル決定)
  • 2月10日以降:各個人種目(男子・女子シングル、ペア、アイスダンス)

ご覧の通り、開会式の前日に「団体戦」の初日が設定されています。これは決してミラノ大会に限った異例の事態ではなく、近年の冬季五輪において定着しつつある形式です。

2. 理由①:「団体戦」の導入によるスケジュールの過密化

最大の理由は、2014年のソチ五輪から正式種目となった「フィギュアスケート団体戦」の存在です。

以前の冬季五輪では、フィギュアスケートは「男子シングル」「女子シングル」「ペア」「アイスダンス」の4種目のみでした。しかし、団体戦が加わったことで、競技日数と枠が大幅に増えました。フィギュアスケートは一つの種目を終えるのにショートとフリーの2日間、合計8日間の競技日程が必要です。これに団体戦の3日間を加えると、合計11日間もの競技枠を確保しなければなりません。

五輪の全日程は約17日間ですが、製氷作業やエキシビションの準備、さらには他の氷上競技(ショートトラック等)との会場調整を考慮すると、開会式後にすべてを詰め込むのは物理的に不可能です。そのため、開会式前の時間を活用する「プリ・イベント(Pre-opening events)」として団体戦の一部が組み込まれるようになりました。

3. 理由②:選手の休息とコンディション維持

フィギュアスケート競技、特に団体戦に出場する選手たちは、その多くが後の個人種目にも出場します。もし団体戦を開会式後に開始し、そのまま個人種目を立て続けに行うと、選手の肉体的・精神的疲労はピークに達してしまいます。

具体的には、以下のメリットがあります:

過密日程の回避

団体戦を前倒しすることで、団体戦終了から個人種目(特に最初の種目となることが多い男子シングルやペア)の開始までに数日間の「中休み」を設けることができます。これにより、選手は一度リフレッシュし、個人戦に向けて再調整することが可能になります。

「五輪のリンク」への慣れ

開会式前に滑ることで、選手たちは五輪独特の緊張感や、会場であるミラノ・フィエラ(Rho Fiera Milano)の特設リンクの氷の質、室温などに早い段階で慣れることができます。これはパフォーマンスの質を向上させるための、組織委員会側の配慮でもあります。

4. 理由③:グローバルな放送権とテレビ視聴率の戦略

オリンピックは巨大なビジネスの側面も持っています。特に、多額の放送権料を支払っている米国のテレビ局(NBCなど)や欧州の主要メディアにとって、フィギュアスケートは「冬の華」とも呼ばれる超人気コンテンツです。

開会式前から競技を開始することで、大会全体の注目度を早い段階で最大化することができます。「いよいよオリンピックが始まる」という期待感の中でフィギュアスケートを放送し、そのまま開会式の視聴へと繋げる導線は、放送局にとって非常に効率的なプログラミングなのです。特に今回のミラノ大会は、欧州、アジア、北米の時差を考慮し、最も視聴率が見込めるゴールデンタイムにフィギュアの主要種目が重なるよう、綿密に計算されています。

5. 会場運営の効率化:ミラノ・クラスターの事情

今回のミラノ・コルティナ五輪では、競技会場が広範囲に分散しています。フィギュアスケートとショートトラックは、ミラノ市内の「ミラノ・フィエラ」に特設されたアイスリンクで行われています。

この会場は、大規模な展示場に特設リンクを設営したものであり、運営側としては「限られた期間内で最大限の競技数を消化したい」という意図があります。開会式当日は、ミラノ市内での大規模な交通規制や警備体制が敷かれるため、選手や関係者の移動が制限されます。その混乱を避けるためにも、開会式前にある程度のプログラムを消化しておくことは、運営上のリスクヘッジにもなっているのです。

6. 過去の大会との比較:これは「新常態」である

「開会式前のフィギュア開始」は、実は今回が初めてではありません。過去の大会を振り返ってみましょう。

  • 2014年 ソチ五輪: 団体戦の導入に伴い、開会式の前日から競技がスタートしました。
  • 2018年 平昌五輪: 同様に、開会式当日の朝から団体戦が行われました。
  • 2022年 北京五輪: 開会式の数日前から団体戦が始まりました。

このように、近年の冬季五輪において「フィギュア団体戦が開会式に先んじて行われること」は、既にスタンダード(新常態)となっています。2026年の今大会も、その流れを汲んだ合理的な判断に基づいています。

まとめ:2月8日現在の状況と今後の見どころ

現在、2月8日。団体戦はついにクライマックスを迎え、本日のフリー演技を経てメダリストが決定します。開会式前に競技をスタートさせたことで、選手たちは既に「戦うモード」に入っており、ここまでの演技レベルは非常に高いものとなっています。

結論として、開会式前にフィギュアスケートが行われる理由は:

  1. 種目数(団体戦)の増加による日程確保のため
  2. 選手の疲労回復と調整期間を確保するため
  3. 世界的なテレビ放送の注目度を上げるため
  4. 会場運営の混雑を回避するため

という4つの大きな要因が重なった結果です。

明日からは、いよいよ個人戦のドラマが始まります。中2日の休息を経て、男子シングルスのショートプログラムが開始される予定です。団体戦で氷の感覚を掴んだスター選手たちが、どのような演技を見せてくれるのか。ミラノの氷上に引き続き注目しましょう!


【最新ニュース】 本日行われた団体戦女子フリーの結果や、日本代表チームの順位速報については、以下の詳細記事でリアルタイム更新中です。ぜひチェックしてください。

リンク:【2026ミラノ五輪】フィギュア団体戦結果速報と個人戦の見どころ解説

terashi5