第38回社会福祉士国家試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした。これまで積み重ねてきた努力を全て出し切り、今は安堵と不安が入り混じった複雑な気持ちで過ごされていることと思います。特に自己採点の結果が「70点台」だった場合、合格ラインがどこまで下がるのか、気が気ではないはずです。
本記事では、第38回試験の難易度分析、過去の合格点の推移、そして「76点」というスコアで合格の可能性があるのかについて、客観的なデータと試験の構造から詳しく解説します。
今年の試験を終えた受験者の多くが口にしているのが、「難化した」「見たことがない問題が増えた」という感想です。社会福祉士国家試験は、近年の傾向として単なる知識の暗記では解けない「事例問題」や「制度の深い理解」を問う問題が増加しています。
第38回においても、その傾向は継続しており、特に以下の科目が難所となったと言われています。
このように「難しい」と感じる人が多い年は、平均点が下がり、それに伴って合格点(ボーダーライン)も下がる傾向にあります。
合格ラインを予測する上で、過去数年間のデータを確認しておくことは不可欠です。社会福祉士試験の合格基準は「総得点の60%(90点)を基準とし、問題の難易度で補正する」と定められています。
| 試験回 | 合格点 | 合格率 | 難易度の印象 |
|---|---|---|---|
| 第36回 | 90点 | 58.1% | 標準的(新カリキュラム移行前) |
| 第35回 | 105点 | 44.2% | 易化(過去最高の合格点) |
| 第34回 | 105点 | 31.1% | 易化 |
| 第33回 | 93点 | 29.3% | 標準 |
| 第32回 | 88点 | 29.3% | やや難 |
近年の傾向として、合格率を調整するために合格点が100点を超える年(第34回・35回)もありましたが、第36回では再び90点(60%)へと戻りました。第37回以降も、基本的には「90点前後」が一つの大きな壁となっています。
さて、今回のご質問にある「76点」というスコアについて、正直かつ冷静な分析を行います。結論から申し上げますと、過去のデータに照らし合わせると、76点での合格は「非常に厳しい、奇跡的な難化が必要」と言わざるを得ません。
過去10年以上を遡っても、社会福祉士国家試験の合格点が80点を下回ったことはほとんどありません。第26回(2014年)に合格点が「84点」となった例がありますが、それでも80点台です。76点で合格するためには、全国の平均点が例年より15点〜20点ほど一気に下がる必要があります。
厚生労働省が発表している合格基準には「総得点の60%程度」という文言があります。150点満点の60%は90点です。この「程度」という言葉が曲者で、難易度によって前後しますが、マイナス14点(90点→76点)という大幅な補正が行われる可能性は極めて低いのが現状です。
近年、養成校や通信講座の質が向上し、受験者の対策が進んでいます。そのため、多少問題が難しくなったとしても、全体の平均点が大きく崩れにくくなっています。これもボーダーラインが下がりにくい要因の一つです。
もし、70点台で合格が出るパターンがあるとすれば、以下のような状況が考えられます。
しかし、近年の試験作成委員の傾向からすると、極端な難化を避けるバランス調整が行われているため、ここまでの事態は想定しにくいのが実情です。
社会福祉士試験には、点数以外にもう一つの恐ろしいルールがあります。それが「科目群全てにおいて得点があること」です。
たとえ合計で100点を超えていたとしても、18ある科目群(共通・専門)のうち、一つでも「0点」の科目があれば、その時点で不合格が確定します。自己採点を行う際は、合計点だけでなく、各科目で少なくとも1点は取れているかを必ず確認してください。
自己採点が76点だった場合、不安で何も手につかない状態かもしれません。しかし、試験の結果は変えられません。今やるべきことは以下の3点です。
予備校の解答速報もあくまで「予想」です。正式な解答は3月の合格発表時に公表されます。数点の誤差が出ることは珍しくありません。奇跡を信じて待つ権利は、全ての受験者にあります。
もし今回、力及ばずという結果になったとしても、今回解いた感触は最大の財産です。「どこで迷ったのか」「どの知識が足りなかったのか」をメモしておくだけで、次回の学習効率は劇的に変わります。
まずは自分を褒めてあげてください。仕事や家事と両立しながら、150問という膨大な試験に挑んだこと自体が素晴らしい挑戦です。数日は試験のことを忘れ、好きなことをして過ごしましょう。
第38回社会福祉士国家試験は、確かに一筋縄ではいかない内容でした。76点という結果は、合格ラインには届かない可能性が高い数値ではありますが、あなたが費やした時間は決して無駄ではありません。社会福祉士としての学びは、資格の有無に関わらず、今後の生活や仕事で必ず活きてきます。
詳しいボーダー予想や、過去の推移データについては、以下の関連記事でも詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
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