無免許の友人に車を運転させてしまい、オービスで撮影されて出頭命令を受けた場合、本人だけでなく車を貸した側も重大な責任を問われます。特に18歳という若い年齢であっても、成人として刑事責任は免れず、処分は厳しく科される可能性があります。無免許運転そのものが重大な交通違反であることに加え、それを可能にした幇助行為も社会的に危険性が高いと判断されるからです。本記事では、無免許運転幇助における法的な処分内容の目安や、取り調べでの注意点、反省文の書き方などについて整理して解説します。
無免許運転は道路交通法違反にあたり、運転した本人には免許取消し、欠格期間、罰金または懲役刑といった処分が下されます。そして、車を貸したり運転を許可した人は「無免許運転幇助」にあたります。幇助は「運転する意思を助ける行為」とみなされ、たとえ自ら運転していなくても同様に処罰対象となります。過去の判例でも、貸した側が「知らなかった」と主張しても、無免許と知りながら貸した場合は免れないケースがほとんどです。免許取り消しや欠格期間、数十万円規模の罰金が科されるのは一般的な処分の流れといえます。
無免許運転幇助の場合、行政処分と刑事処分の両方を受ける可能性があります。行政処分は運転免許に関するもので、免許の取消しや欠格期間(再取得までの期間)が設定されます。一方で刑事処分は罰金刑や懲役刑が中心となり、特に罰金額は20万〜30万円前後が相場とされています。ただし、これはあくまで一般的な事例であり、実際には事件の経緯や被告人の態度によって変動します。例えば初犯であり、深く反省している場合には罰金額が軽減される可能性もあり、逆に悪質と判断されれば重い刑が科されることもあります。
取り調べの際には、誠実で反省の気持ちが伝わる態度を取ることが非常に重要です。無理に言い訳をするのではなく、無免許と知りながら運転を許可してしまった責任を認め、「軽い気持ちでやってしまったが、重大な違反だったと深く反省している」と正直に伝える方が心証は良くなります。警察や検察は態度を重視するため、真摯に受け答えをすることが処分の軽減につながる場合があります。特に未成年から成人になったばかりの年齢では「若気の至り」で済まされず、社会的責任を果たせるかが問われます。そのため、丁寧な言葉遣いや落ち着いた態度を心がけることが重要です。
反省文は形式的な提出物ではなく、処分を決める上での重要な判断材料となります。反省文を書く際には、事実関係を正直に記載し、無免許運転幇助の危険性を理解していること、社会に与える影響を重く受け止めていることを明確に示す必要があります。例えば「二度と同じ過ちを繰り返さない」「今後は交通ルールを守り、周囲にも注意を促す」といった具体的な再発防止策を盛り込むことで、単なる言葉以上の説得力を持たせることができます。字の丁寧さや構成の分かりやすさも評価に影響するため、誠実な姿勢を文面から伝えることが大切です。
無免許運転幇助は、運転した本人と同様に重い責任を問われる重大な違反行為です。免許取消しや欠格期間、罰金といった処分は避けられませんが、取り調べでの態度や反省文の内容によっては量刑が左右される可能性があります。若さゆえの軽率な行動であっても、社会的な影響は大きいため、真摯に反省し再発防止を誓う姿勢を示すことが大切です。結果として処分が軽くなるかどうかは状況次第ですが、自らの責任を受け止め、誠実に向き合うことが将来に向けての第一歩となります。